7月第1週公開映画の初日満足度ランキングで、『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』が堂々の第2位を獲得しました。2024年1月に放送され、世代を問わず人気を博した東海テレビ制作の深夜ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(通称:おっパン)の映画版となる本作。原田泰造が主演、東啓介が主要キャストとして出演し、その高い評価に貢献しています。
社会問題と向き合う「おっパン」の世界観
練馬ジム氏の同名コミックを原作とする「おっパン」は、古い常識や偏見に凝り固まった昭和世代の主人公・誠が、ゲイの青年・大地との出会いを機に価値観をアップデートしていく姿を描き、社会に根深く残る差別や偏見といったテーマを真正面から扱いながらも、コメディとして昇華させる手腕が高く評価されました。「2024年日本民間放送連盟賞」テレビドラマ部門優秀賞の受賞も、その質の高さを示す実績と言えるでしょう。
原田泰造が演じる主人公・誠の「アップデート」
ドラマ版で「アップデート」を重ねてきた主人公・誠を演じる原田泰造。映画版では、アップデート以前の自分が犯した過ち、具体的には元部下・佐藤(曽田陵介さん)へのパワハラとも言える扱いと真正面から向き合う姿が描かれます。これは、単なる価値観の更新に留まらず、過去の自分と決着をつけるという、より深い人間的な成長を示すものであり、原田の繊細かつ力強い演技が光るポイントです。
ワタナベエンターテインメントの異色コンビが牽引する「共感」の物語
原田泰造と東啓介という異色コンビの共演は、本作の成功に大きく貢献しています。
社会の「ご時世の問題」を巧みにコメディへと落とし込み、観る者に笑いと共感を届けながらも、深いテーマを考えさせる『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』。彼らの熱演が、この至極のストーリーをさらに魅力的なものにしていると言えるでしょう。