2025.10.10

【芸人連載】異色の経歴を持つ社会人コンビ・コウキシンが目指す未来とは? M-1と海外進出、二つの夢を追う!

ワタナベエンターテインメント所属、芸歴4年目の日中お笑いコンビ「コウキシン」。ニューヨーク育ちエリート会社員・コウキさんと、日本の美術大学院を卒業し、現在は広告代理店で働く会社員・シンさん。異色の経歴を持つお二人に、コンビ結成の経緯から社会人芸人としてのリアルな活動、そして壮大な今後の目標まで、たっぷりとお話を伺いました。

まずはお二人の自己紹介からお願いします。

コウキ:ワタナベエンターテインメント所属、芸歴4年目のコウキです。日本人です。
シン:中国人のシンです。「コウキシン」というコンビで活動しています。

お二人が芸人を目指したきっかけを教えていただけますか?

シン:もともと日本の文化が好きで来日しました。新卒のころ、周りから「かっこいいけど、面白くなったら最高じゃん」と言われたことがずっと心に残っていて、「面白いことをやろう」と思ってM-1に出場してみたら、うまくいったんです。そこから芸人を続けることになりました。中国にも漫才はあるんですが、歌舞伎のような伝統芸能という扱いで、師匠に弟子入りしてやる世界なんです。だから、僕のような素人が簡単になれるものではありません。母に「日本で漫才をやっている」と伝えたら、「すごいことをやっている」と、まるで歌舞伎役者になったかのように思われています(笑)。

コウキさんはいかがですか?

コウキ:僕はもう、お笑いがめちゃくちゃ好きで。大学生の頃から芸人になりたいと思っていましたが、親に反対されて一度は就職しました。それでもお笑いへの情熱は冷めず、数年前に転職して少し時間ができたタイミングで「漫才がしたい」という気持ちが再燃したんです。

そこから、どうやってコンビ結成に至ったのでしょうか?

コウキ:飲み会でキャラの立つシンを見つけて、「こいつとなら漫才ができるんじゃないか」と直感しました。当時、彼はお笑いに全く興味がなかったので、「M-1だけ出てみない?」と口説き落としたのが始まりです。最初は1回だけのつもりが、1回戦ですごくウケて通過してしまって。そこからは、だましだまし彼のモチベーションを上げさせて、今に至ります(笑)。
シン:最初はネタ見せが嫌でしたね。特に日本語の発音を細かく指摘されるのが嫌で。「絶対に聞き取れるはずだ!」と思っていました(笑)。

お二人はバックグラウンドも非常にユニークですよね、どういう印象ですか?

コウキ:物心ついた頃から父親の仕事の都合でニューヨークに住んでいて、小学校6年生までいました。当時は日本のテレビが見られなかったので、おばあちゃんがVHSに録画した日本の番組を送ってくれていたんです。その中に『オンエアバトル』の第1回チャンピオン大会が入っていて、それが感動するくらい面白くて。毎週すり切れるくらい見て、アンタッチャブルさんやラーメンズさんなどに夢中になりました。当時はマジックもやっていたので、マジシャンか芸人になりたいと思っていましたね。
シン:中国の美大を出てから、日本の美大の大学院に通っていました。卒業後はそのまま日本で就職して働いていた時に、コウキに声をかけられた形です。僕の故郷の漫才師は顔を白く塗るようなスタイルだったので、正直、憧れはありませんでした。

―会社員と芸人の両立は大変だと思いますが、プロになった時の心境はいかがでしたか?

コウキ:ワタナベの社員の方から所属を告げられた時は、めちゃくちゃ嬉しかったです。「超夢かなっちゃった!」みたいな。アマチュアで趣味としてやっていくつもりだったので。
シン:僕らの周りにプロになる社会人芸人はいなかったので、僕らが先駆けのような珍しいパターンだったと思います。今でも平日は普通に出勤していて、ライブがある日は有給を取ったり、昼休みに事務所でネタ見せをして会社に戻ったりしています。

―ネタ作りはどのようにされているんですか?

コウキ:ネタは僕が書いています。僕らはあえて「外国人ネタ」を避けています。シン君の良さは中国人であることだけではないので、彼の魅力を引き出すには普通の漫才の方がいいんじゃないかと。
シン:僕はそのネタの監修をします。つまらないところに線を引いたり、コンプライアンス的に問題がありそうな部分や、悪口が行き過ぎている部分をチェックします。特に、特定の国の人を揶揄するようなネタは、将来的に中国でも活動したいのでNGにしています。
コウキ:社会人経験がネタに活きることも多いですね。去年M-1の3回戦に進めたハイブランドのお店のネタや、クライアントからの入金催促の練習をするというネタは、まさに社会人の実体験から生まれました。

―今後の目標を教えてください。

コウキ:僕は『M-1グランプリ』を重視していて、ネタ番組に出て漫才で認められたいという思いが強いです。
シン:僕もそれはもちろんですが、バラエティ番組にも出たいですし、もっと大きな目標があります。今、勤めている代理店でキャスティングにも関わっているので、それを活かして、頑張っている若手芸人たちに仕事を与えたいんです。そして、日本の芸人を中国の市場に展開させたい。そのためのライブを今年の年末くらいに上海で計画しています。

―中国市場には手応えを感じていますか?

シン:はい。今、中国で日本のお笑いを見る人がすごく増えていて、日本語のネタを日本語のまま理解して笑える人が20万人もいるんです。最近では、僕らのライブを見るためだけにわざわざ中国から日本に来てくれるファンも増えています。それなら僕らが中国に行けばいいじゃないか、と。言葉の壁などは僕が解決できますから。

―最後に、今後の展望をお願いします。

コウキ:一時期、「2億円のタワマンに住んでいる」というブランディングでテレビに出させてもらったんですが、少しやり方をミスったなと感じていて(笑)。これからはちゃんと面白さで勝負していきたいです。
シン:ワタナベエンターテインメントには素晴らしい芸人さんがたくさんいるので、その方々を広めるためにも海外展開は積極的にやっていきたいです。あと、僕の会社員としての立場を活かして、若手芸人がもっと広告やCMに出られるチャンスを作りたい。みんな面白いのに、生活が苦しそうな人が多いので、少しでも働きやすい環境を作れたらと思っています。

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