ワタナベエンターテインメントに所属するお笑いコンビ「エマ」は、芸歴4年目を迎える実力派です。ツッコミの加藤至さんと、ボケの久保田写真さんからなるエマは、漫才を中心に活動し、特に歌ネタ・リズムネタを得意としています。遅咲きで芸人の道を選んだお二人を直撃し、結成秘話や今後の目標について伺いました。
芸人への道:上京と突然の決意
まずは自己紹介からお願いします。
加藤: 芸歴4年目のエマの加藤と
久保田: 久保田写真です。よろしくお願いします。
加藤: 同期にはリバーマン、ボシマックス、などがいます。
お二人が芸人を志したきっかけを教えてください。
加藤:僕は中学1年生の頃、サンドウィッチマンさんがM-1で優勝したのを見て、漫才がかっこいいなと興味を持ちました。結局すぐに芸人にならずに大学へ行き就職しましたが、このままやりたいことをやらずに働くのは嫌だと思い、仙台で勤めていた会社を辞めて上京しました。
久保田:僕も大学を卒業して2年働いてから、仕事をやめて芸人になりました。仕事がきつかったんで、どうせきついなら(芸人の方が)いいかなという発想でした。小さい頃からお笑いに興味があったわけではないんです。
お二人の出会いを教えてください
加藤: どちらも、上京する前に組んでいたコンビの相方が飛んでしまい、一人になってからワタナベエンターテインメントの養成所に入ったという経緯が一緒なんです。ワタナベは吉本などよりも入所時期が早かったため選びました。
最初の半年は地獄の日々
養成所時代や若手ライブでの経験で、特に衝撃的だったエピソードはありますか?
加藤: 養成所に入ってすぐ、同期のリバーマンが最初からコントが面白くて、「こんなに仕上がった状態で入ってくるやつがいるんだ」と自信をなくしました。
加藤: 最初の半年間は、ネタ見せで落ちてしまい、事務所ライブに1回も出られなかったんです。マネージャーさんにも「エマのネタ見せが一番辛い」と言われるほどで、結構辛辣な評価を受けていました。
久保田: ただ、半年経ってからですね、ワタナベナンバーワンの準決勝まで行ったネタがきっかけで、ちょこちょこ事務所ライブに出られるようになりました。
エマの芸風について教えてください。漫才が多いのでしょうか、それともコントですか?
加藤: 漫才が一番しっくりきますね。コントは準備ができない、というのが正直なところです。
歌ネタやリズムネタが多い印象ですが、これは最初からコンセプトとしてあったのでしょうか?
久保田: 全くないです。気づいたら歌ネタが多くなっていたんです。事務所ライブで作家さんなどに「お前らこれできるよ」と言われてから、意識して取り組むようになりました。
加藤: 漫才ネタで、最初に事務所ライブで優勝したネタは、ウルトラマンの歌に合わせてジュゲム(寿限無)をぴったり収めるというネタでした。
ネタ作りはどのようにされていますか?
久保田: 台本をがっちり書くタイプではないんです。歌ネタやリズムネタが多いので、まず僕が「こういうことしたい」「こういうリズムでここでこう言いたい」みたいなとっかかりの案を持ってきます。
加藤: それで2人で話し合って組み立てていきます。細かいツッコミやボケの言葉は、その時出たものを残したりする、アドリブ的な要素も多いですね。
将来の夢:「BS冠番組」と「月収25万円」
今後の直近の目標や、将来的な夢を教えてください。
加藤: まず、エマとしてまだ一度もメディア、テレビでネタをやったことがないので、テレビでネタをやるのが直近の目標です。
久保田: 僕はまず、お笑いだけの収入で月20万円欲しいです。今は夜勤も含めて死ぬほどバイトをしています。
久保田: 親に「(芸人を)やっててもいいよ」と思われたいんです。そのためにはまず25万円くらい稼がないといけない。
将来的に、どのような芸人像を目指していますか?
加藤: 僕はM-1で決勝に行きたいです。あとはテレビでMCなどもしたいですね。
久保田: 最終的には、事務所の大先輩でもある恵俊彰さんのようなポジションになりたいです。食レポや好きなテーマで番組を持つ、BSの冠番組とか、そういうのを目指しています。
アーティストも抱えるワタナベエンターテインメントならではの夢ですね。歌ネタを活かしてCDを出すというのもあり得そうですね。
久保田: そうですね、CDデビューもいいですね。
加藤: 単独ライブは、経験として一度やってみたい気持ちはあります。
久保田: 僕はやりたくないです(笑)。きついので。

